
お城には、いろいろな種類があります。
その中でも、戦国時代の城を知るうえで大切なのが山城です。
山城と聞くと、単に「山の上にある城」というイメージを持つかもしれません。
もちろん、それも間違いではありません。
ただ、山城の面白さは、山の上にあることだけではありません。
山城とは、ざっくり言うと、山や尾根などの自然地形を利用して築かれた城です。
山の高さ。
尾根の細さ。
谷の深さ。
斜面の急さ。
こうした自然の地形を活かしながら、敵が攻めにくく、味方が守りやすいように工夫された城が山城です。
お城めぐりを始めたばかりのころは、天守や立派な石垣がない城跡を見ると、
「どこを見ればいいのかわからない」
「ただの山道に見える」
「建物がないから少し地味に感じる」
と思うこともあるかもしれません。
しかし、山城では、天守や建物よりも、地形・曲輪・堀切・竪堀・土塁・虎口などを見ると面白さが見えてきます。
この記事では、山城とは何か、平山城・平城と何が違うのか、山城ではどこを見れば面白いのかを、初心者向けにわかりやすく解説します。
お城そのものの基本を知りたい方は、先にこちらの記事もおすすめです。
お城とは?天守だけじゃない城の役割・構造・見どころを初心者向けに解説
- 山城とは?まずは簡単にいうと
- 山城はなぜ山に築かれたのか
- 山城・平山城・平城の違い
- 山城は「縄張」と「普請」が見どころになる
- 山城の主な見どころ
- 山城の例:春日山城・要害山城・三大山城など
- 山城を見るときのチェックポイント
- 山城を歩くときの注意点
- 天守がない山城も、見方がわかると面白い
- まとめ:山城は地形を読むと面白い
- 関連記事
山城とは?まずは簡単にいうと
山城とは、山や尾根などの自然地形を利用して築かれた城です。
戦国時代の山城では、天守や立派な建物よりも、地形を活かした守りの工夫が見どころになります。
曲輪・堀切・竪堀・土塁・虎口などに注目すると、山城の面白さが見えてきます。
山城とは、簡単にいうと、山や尾根などの自然地形を利用して築かれた城です。
山の上や尾根筋、丘陵地などに築かれ、地形そのものを防御に使います。
たとえば、山城では次のような地形が活かされます。
| 地形 | 山城での使われ方 |
|---|---|
| 山頂 | 城の中心部を置きやすい |
| 尾根 | 移動路や防御ラインになる |
| 谷 | 敵が攻めにくい自然の障害になる |
| 急斜面 | 敵が登りにくい防御になる |
| 見晴らしのよい場所 | 周囲を見張るのに役立つ |
山城では、山の地形をそのまま使うだけではありません。
必要に応じて、斜面を削ったり、尾根を断ち切ったり、平らな場所をつくったりして、守りやすい城に整えていきます。
つまり山城は、自然の地形を利用しながら、人の手で防御を加えた城です。
天守がない山城も多く、建物がほとんど残っていない城跡もあります。
それでも、地形や土の造形を見ていくと、そこが確かに城だったことがわかってきます。
山城は、建物を見る城というより、地形を読む城だと考えるとわかりやすいです。

山城はなぜ山に築かれたのか
山城は、自然地形を防御に使えることが大きな特徴です。
高低差・急斜面・尾根・谷を利用することで、敵が攻めにくく、守る側が有利になります。
戦国時代の山城は、防御性を重視して築かれたものが多くあります。
山城が山や尾根に築かれた大きな理由は、守りやすいからです。
山の上に城があると、敵は下から登って攻めることになります。
急な斜面を登るだけでも大変ですし、登っている途中に上から攻撃されると、攻める側はとても不利になります。
また、尾根や谷は、敵の動きを制限するのに役立ちます。
広い平地なら、敵は横に広がって攻めることができます。
しかし山城では、尾根道が細かったり、谷が行く手を遮ったりするため、敵の進むルートが限られます。
守る側は、その限られたルートに合わせて、堀切や虎口、土塁などを配置できます。
山城の防御は、単に「高い場所にあるから強い」というだけではありません。
- 敵がどこから登ってくるか
- どの尾根を通るか
- どこで進軍を止めるか
- どこに兵を置くか
- どこから見張るか
こうしたことを考えてつくられています。
この「城全体をどう配置し、どう守るか」という考え方は、縄張と深く関係します。
山城を見るときは、ただ山を登るのではなく、なぜこの場所に道があるのか、なぜここを守ろうとしたのかを考えると、ぐっと面白くなります。
山城・平山城・平城の違い
山城・平山城・平城の違いは、主に城が築かれた場所にあります。
山城は山や尾根、平山城は平地に近い丘や台地、平城は平地に築かれた城です。
立地が違うため、見どころも変わります。
お城は、築かれた場所によって、山城・平山城・平城などに分けて考えることがあります。
ざっくり整理すると、次のようになります。
| 種類 | 簡単にいうと | 主な特徴 | 見どころ |
|---|---|---|---|
| 山城 | 山や尾根を利用した城 | 高低差や自然地形を活かす | 尾根・曲輪・堀切・竪堀・土塁・虎口 |
| 平山城 | 平地に近い丘や台地を利用した城 | 山城と平城の中間のような性格を持つ | 石垣・曲輪・堀・門・城下町との関係 |
| 平城 | 平地に築かれた城 | 水堀や石垣、城下町と結びつきやすい | 水堀・石垣・門・御殿・城下町 |
山城は、山や尾根などの自然地形を活かして守る城です。
地形そのものが防御の一部になります。
平山城は、平地に近い丘や台地などを利用して築かれた城です。
山城ほど険しい山ではないものの、高さや地形を活かしながら、城下町や交通路とも結びつきやすい特徴があります。
平城は、平地に築かれた城です。
水堀や石垣、門、御殿、城下町などが見どころになることが多いです。
ただし、実際の城はきれいに分類できないこともあります。
山の地形を利用しながら石垣や建物を備えた城もありますし、時代によって姿が変わった城もあります。
そのため、分類はあくまで城の見方をつかむための目安として考えるとよいです。

山城・平山城・平城の違いを知っておくと、お城がどんな場所に築かれたのかが見えやすくなります。
山城と平城の中間的な特徴を持つ平山城については、こちらの記事で整理しています。
山城は山や尾根の地形を利用する城ですが、平城は平地に築かれ、堀や土塁、水堀などで守りを固める城です。
平城の特徴や見どころについては、こちらの記事で整理しています。
山城は「縄張」と「普請」が見どころになる
山城では、縄張と普請を意識すると見どころがわかりやすくなります。
縄張は城全体の配置や守り方を考えること、普請は堀・土塁・曲輪などをつくる土木工事です。
山城は、地形をどう読み、どう加工したかを見る城です。
山城を理解するうえで大切なのが、縄張と普請です。
縄張とは、城全体をどう配置し、どう守るかを考える設計のようなものです。
山城では、尾根、谷、斜面、山頂などを見ながら、どこを守り、どこに曲輪を置き、どこに出入口を設けるかを考えます。
普請とは、お城づくりにおける土木工事です。
山城では、尾根を断ち切って堀切をつくったり、斜面に竪堀を掘ったり、土を盛って土塁をつくったりします。
一方、作事は、天守や櫓、門、御殿などの建物をつくる建築工事です。
山城にも建物はありましたが、現在は残っていないことも多くあります。
そのため、山城めぐりでは、作事でつくられた建物よりも、縄張や普請の跡が見どころになることが多いです。
整理すると、次のようになります。
| 見方 | 山城で見るポイント |
|---|---|
| 縄張 | 尾根や谷をどう使って守っているか |
| 普請 | 堀切・竪堀・土塁・曲輪などをどうつくっているか |
| 作事 | かつて門や建物がどこにあったか |
山城は、縄張で地形を読み、普請で守りを形にした城です。
この視点を持つと、天守がない山城でも、見どころが一気に増えていきます。
山城の主な見どころ
山城では、曲輪・堀切・竪堀・土塁・虎口などが主な見どころです。
これらは、敵の動きを止めたり、味方が守りやすくしたりするための工夫です。
一つひとつの役割を知ると、山道や広場の見え方が変わります。
山城では、建物が残っていなくても、城の跡を感じられる場所がたくさんあります。
初心者がまず見たいのは、次のようなポイントです。
| 見どころ | 読み方 | 簡単な意味 | 見るポイント |
|---|---|---|---|
| 尾根 | おね | 山の高く連なった部分 | 敵や味方がどこを通ったか |
| 曲輪 | くるわ | 平らに整えた区画 | 兵がいた場所や建物跡を想像する |
| 堀切 | ほりきり | 尾根を断ち切る堀 | 敵の進軍をどこで止めたか |
| 竪堀 | たてぼり | 斜面に縦方向に掘られた堀 | 斜面を横移動しにくくする工夫 |
| 土塁 | どるい | 土を盛った防御の壁 | 曲輪や虎口をどう守っているか |
| 虎口 | こぐち | 城の出入口 | 敵を入りにくくする形を見る |
| 切岸 | きりぎし | 敵が登りにくいように削った斜面 | 曲輪の周囲が急になっているか |
曲輪は山城の「使える場所」
曲輪とは、城の中で平らに整えられた区画です。
山の上は、そのままだと人が集まったり、建物を置いたりしにくい場所です。
そこで、山の斜面や尾根を削って、平らな場所をつくります。
この平らな場所が曲輪です。
曲輪を見るときは、
- どのくらいの広さがあるか
- どの曲輪が一番高い場所にあるか
- 曲輪同士がどうつながっているか
- 周囲を見渡せるか
- 建物があったとしたら、どこに置かれたか
を考えると、山城の使われ方が見えてきます。
山城では、尾根や斜面を削ってつくられた曲輪を見ると、城の広がりや守り方がわかりやすくなります。
曲輪の基本については、こちらの記事で整理しています。
曲輪とは?お城の区画と本丸・二の丸・三の丸をわかりやすく解説
山城では、細長い尾根や台地に沿って、複数の曲輪が順番に配置されることがあります。
このような配置は連郭式と呼ばれる場合がありますが、山城だから必ず連郭式になるわけではありません。
堀切は尾根を断ち切る防御
堀切は、尾根を断ち切るようにつくられた堀です。
山城では、敵が尾根づたいに攻めてくることがあります。
そこで、尾根を深く掘って、敵が簡単に進めないようにします。
堀切を見るときは、
- 尾根のどこを断ち切っているか
- どの方向から来る敵を止めようとしているか
- 堀切の先に曲輪があるか
- 複数の堀切が並んでいるか
に注目すると、守りの意図が見えてきます。
山城に築かれる堀切の多くは、水を張らない空堀です。
水がなくても、深く掘り下げた堀と急な斜面によって、敵に一度堀底へ降りて再び登る動きを強いることができます。
空堀が敵を止める仕組みや、水堀との違いについては、次の記事で詳しく解説しています。
竪堀は斜面の移動を止める工夫
竪堀は、山の斜面に沿って縦方向に掘られた堀です。
堀というと、平らな場所に横に広がる溝をイメージしやすいかもしれません。
しかし山城では、斜面を利用した堀もあります。
竪堀は、敵が斜面を横移動しにくくするための工夫です。
山の斜面を横に移動できると、敵は守りの弱い場所へ回り込めます。
竪堀があると、その横移動がしにくくなります。
竪堀を見るときは、
- 斜面のどこに入っているか
- 曲輪や堀切とどうつながっているか
- 敵の回り込みを防いでいるか
を考えると、役割がわかりやすくなります。
土塁は土でつくった防御の壁
土塁は、土を盛ってつくった防御の壁です。
山城では、石垣よりも土塁が使われることも多くあります。
曲輪の周囲や虎口の近くに土塁を築くことで、敵の侵入を防いだり、味方が身を隠したりしやすくなります。
土塁を見るときは、
- 曲輪のどの側にあるか
- 虎口を守る位置にあるか
- 堀とセットになっているか
- どの方向からの敵を意識しているか
に注目すると、山城の守りが見えてきます。
虎口は山城の出入口
虎口とは、城の出入口のことです。
山城では、入口をわざと狭くしたり、曲げたり、土塁や堀と組み合わせたりして、敵が一気に入れないようにします。
虎口を見るときは、
- 道がまっすぐ入れる形か
- 途中で曲がっているか
- 周囲から攻撃されやすい形になっているか
- 土塁や堀と組み合わされているか
を考えると、守りの工夫がわかります。
山城の虎口は、何気ない山道のように見えることもあります。
しかし、「ここから入らせて、ここで止める」という意図を考えると、ただの道ではなくなります。
山城では、曲輪へ入る直前の道が曲がっていたり、細くなっていたりする場所も見どころです。
こうした入口の守りである虎口については、こちらの記事で整理しています。

山城の例:春日山城・要害山城・三大山城など
山城は、実際の城跡とあわせて見ると理解しやすくなります。
春日山城や要害山城のように、戦国時代の山城では地形や曲輪の広がりが見どころになります。
三大山城や五大山城として紹介される有名な山城も、山城めぐりの入口になります。
山城の考え方は、実際の城跡とあわせて見ると理解しやすくなります。
ただし、ここで例を出しすぎると散らかってしまうので、まずは代表的なものを整理します。
| 城 | 主な特徴 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 春日山城 | 上杉謙信の居城として知られる山城 | 山全体に広がる曲輪や尾根の使い方 |
| 要害山城 | 武田信玄誕生の地として知られる山城 | 詰の城としての地形と防御 |
| 備中松山城 | 山上に現存天守が残る山城 | 山城でありながら建物も楽しめる |
| 岩村城 | 山上に石垣が残る山城 | 高い場所に残る石垣と曲輪 |
| 高取城 | 大規模な石垣が残る山城 | 山中に広がる石垣と城域の大きさ |
春日山城は山全体を読む城
春日山城は、上杉謙信の居城として知られる山城です。
山全体に曲輪が広がり、尾根や斜面を活かした城のつくりを感じやすい城です。
天守のような建物を見るというより、山を歩きながら、
- どこが中心部だったのか
- どの尾根を使って守ったのか
- 曲輪がどのように広がっているのか
- どこから周囲を見渡せるのか
を考えると、山城らしさが見えてきます。
春日山城とは?上杉謙信の居城の見どころ・所要時間・アクセスをわかりやすく解説
要害山城は「守る城」を考えやすい
要害山城は、武田信玄誕生の地として知られる山城です。
ふもとの館と山城を組み合わせて考えると、普段の政治や生活の場と、いざというときに立てこもる場所の違いが見えてきます。
要害山城のような山城では、
- なぜこの山に築いたのか
- どこで敵を止めるのか
- どこに中心部を置いたのか
- ふもとの拠点とどう関係していたのか
を考えると、山城の役割がわかりやすくなります。
備中松山城・岩村城・高取城は日本三大山城として知られる
山城を知るうえでは、日本三大山城として紹介される城を入口にするのもおすすめです。
日本三大山城としては、一般に次の3つが挙げられます。
| 城 | 所在地 | 見どころ |
|---|---|---|
| 岩村城 | 岐阜県恵那市 | 山上に残る石垣と曲輪 |
| 高取城 | 奈良県高取町 | 山中に広がる大規模な石垣 |
| 備中松山城 | 岡山県高梁市 | 山城でありながら現存天守が残る |
この3つは、山の上に築かれた城としての迫力があり、山城の魅力を感じやすい城です。
とくに備中松山城は、山城でありながら現存天守が残っているため、山城の地形と城の建物をあわせて楽しめる貴重な存在です。
一方、岩村城や高取城では、山上に残る石垣や曲輪、広い城域が見どころになります。
山城というと土の遺構をイメージしやすいですが、時代や地域によっては、石垣が大きな見どころになる山城もあります。
五大山城として紹介される城もある
山城には、日本三大山城のほかに、五大山城として紹介される城もあります。
たとえば、
- 春日山城
- 七尾城
- 小谷城
- 観音寺城
- 月山富田城
などが、有名な山城として紹介されることがあります。
大切なのは、名前を暗記することではありません。
それぞれの山城で、
- 山や尾根をどう使っているか
- 曲輪がどのように広がっているか
- 堀切や竪堀、土塁がどこにあるか
- 石垣や建物がどのように残っているか
- どの方向を見張り、どこを守ろうとしたのか
を見ることです。
三大山城や五大山城を知っておくと、今後の山城めぐりの行き先を考えるときにも役立ちます。
山城を見るときのチェックポイント
山城を見るときは、地形と守りの工夫に注目しましょう。
尾根・曲輪・堀切・竪堀・土塁・虎口を順番に見ると、城の構造が理解しやすくなります。
「敵はどこから来て、どこで止められたのか」と考えるのがポイントです。
山城を歩くときは、最初から専門的に見ようとしなくても大丈夫です。
まずは、次のポイントを意識してみてください。
| 順番 | 見るポイント | 考えること |
|---|---|---|
| 1 | 入口までの道 | 敵はどこから登ってくるのか |
| 2 | 虎口 | どこで敵を入れにくくしているか |
| 3 | 曲輪 | どこに人が集まり、守ったのか |
| 4 | 堀切 | どの尾根を断ち切っているか |
| 5 | 竪堀 | 斜面の横移動をどう防いでいるか |
| 6 | 土塁 | どこを守る壁になっているか |
| 7 | 眺望 | どの方向を見張っていたのか |
山城では、目の前に立派な建物がないこともあります。
そのかわり、地形そのものが大きな見どころになります。
たとえば、山道を歩いていて急に平らな場所に出たら、そこは曲輪かもしれません。
尾根道の途中で大きくくぼんだ場所があれば、堀切かもしれません。
斜面に縦方向のくぼみが見えたら、竪堀の跡かもしれません。
道が急に曲がったり、狭くなったりする場所は、虎口と関係しているかもしれません。
山城では、こうした小さな手がかりを見つけながら歩くのが面白いところです。
「敵ならどこから攻めるか」
「守る側ならどこで止めるか」
この2つを考えるだけでも、山城の見え方は大きく変わります。

山城というと土塁や堀切を中心とした「土の城」を想像しやすいですが、山上に大規模な石垣を築いた城もあります。
豊臣秀吉が小田原征伐の本陣として築いた石垣山城では、本丸や二の丸、井戸曲輪を囲む石垣を現地で見ることができます。
山城を歩くときの注意点
山城めぐりでは、歩きやすい靴・動きやすい服装・水分補給が大切です。
山道や急な斜面を歩くこともあるため、無理をしない計画にしましょう。
文化財を守るため、立入禁止の場所に入らないことも大切です。
山城は、見どころが多い一方で、歩くのが大変な城もあります。
山道を登ったり、急な斜面を歩いたり、足元が土や石で滑りやすかったりすることもあります。
そのため、山城に行くときは、観光地の城とは少し違う準備をしておくと安心です。
| 準備 | 理由 |
|---|---|
| 歩きやすい靴 | 山道やぬかるみを歩くことがある |
| 動きやすい服装 | 急な坂や階段を登ることがある |
| 水分 | 夏場や長時間の登城では特に大切 |
| 虫よけ | 草木の多い山城では虫が出やすい |
| 雨具 | 山の天気が変わることがある |
| 地図・案内図 | 城の範囲や現在地を確認しやすい |
特に大切なのは、靴です。
舗装された道だけでなく、土の道、石の道、木の根が出ている道を歩くこともあります。
滑りやすい靴や歩きにくい靴だと、山城めぐりがつらくなってしまいます。
また、夏は暑さに注意が必要です。
山の中でも、登っているとかなり汗をかきます。
無理に全部を見ようとせず、体力や天候に合わせて歩くことが大切です。
そして、山城は文化財でもあります。
立入禁止の場所に入らない、土塁や石垣に登らない、遺構を傷つけないなど、マナーを守って楽しみましょう。
山城は、準備をして歩くと、とても楽しい場所です。

天守がない山城も、見方がわかると面白い
山城は、天守がなくても楽しめます。
地形・曲輪・堀切・竪堀・土塁・虎口を見ると、当時の守り方を想像できます。
山城は、建物ではなく「地形を読む」ことで面白さが見えてくる城です。
お城めぐりを始めたばかりのころは、天守がある城の方がわかりやすく感じるかもしれません。
天守は見た目にもわかりやすく、写真にも残しやすいです。
石垣や門がある城も、城らしさを感じやすいでしょう。
一方、山城は、建物がほとんど残っていないことがあります。
案内板がなければ、どこが城だったのかわかりにくい場所もあります。
でも、見方がわかると、山城はとても面白くなります。
山道だと思っていた場所が、実は敵を誘導する道だったかもしれません。
ただの平らな広場に見えた場所が、兵が集まる曲輪だったかもしれません。
大きなくぼみに見えた場所が、敵の進軍を止める堀切だったかもしれません。
山城は、派手な建物よりも、なぜこの地形を使ったのかを考える城です。
「ここで敵を止めたのかもしれない」
「この尾根を守るために堀切をつくったのかもしれない」
「この曲輪から周囲を見張っていたのかもしれない」
こうした想像ができるようになると、天守がない城跡でも、城めぐりがぐっと楽しくなります。
山城は、知識が少し増えるだけで見え方が変わる城です。
まとめ:山城は地形を読むと面白い
山城とは、山や尾根などの自然地形を利用して築かれた城です。
戦国時代の山城では、天守や立派な建物よりも、地形を活かした守りの工夫が大きな見どころになります。
山城を見るときは、
- 尾根
- 曲輪
- 堀切
- 竪堀
- 土塁
- 虎口
- 切岸
- 眺望
に注目してみてください。
山城・平山城・平城は、築かれた場所が違います。
山城は山や尾根を利用した城。
平山城は丘や台地を利用した城。
平城は平地に築かれた城です。
立地が違うため、見どころも変わります。
また、日本三大山城や日本五大山城として紹介される城を知っておくと、山城めぐりの行き先を考えるときにも役立ちます。
山城では、縄張と普請の考え方がとても大切です。
どの尾根を使い、どこに曲輪を置き、どこを堀切で断ち切り、どこに虎口を設けたのか。
そうした地形と守りの工夫を見ることで、山城の面白さが見えてきます。
天守がないからつまらないのではありません。
山城には、山城ならではの見どころがあります。
まずは難しく考えすぎず、山城を歩くときに、
「敵はどこから攻めてきて、守る側はどこで止めようとしたのか」
と考えてみてください。
それだけでも、山道や広場に見えていた場所が、城の遺構として見えてくるはずです。
山城がわかると、天守がない城跡も、ぐっと面白くなります。
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