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連郭式・輪郭式・梯郭式とは?曲輪の並び方と違いを図解でわかりやすく解説

連郭式・輪郭式・梯郭式の曲輪配置の違いを俯瞰図で比較するお城の基礎講座

お城の縄張図なわばりずを見ると、本丸・二の丸・三の丸など、さまざまな曲輪くるわが描かれています。

曲輪が複数あることはわかっても、

「なぜ、この順番で並んでいるのだろう?」

「本丸が中心にある城と、端にある城では何が違うのだろう?」

と疑問に思うこともあるのではないでしょうか。

実は、曲輪の並び方にもいくつかの基本的な考え方があります。

その代表例が、連郭式れんかくしき輪郭式りんかくしき梯郭式ていかくしきです。

簡単に整理すると、連郭式は曲輪を一列に並べ、輪郭式は中心となる曲輪を周囲の曲輪で囲み、梯郭式は中心となる曲輪を城域の端に置いて前方や側面方向へ曲輪を広げる縄張形式です。

ただし、実際のお城が三つの形式のどれか一つに、きれいに分けられるとは限りません。

地形や築城年代、改修の歴史によって、複数の形式が組み合わされることもあります。

この記事では、連郭式・輪郭式・梯郭式の違い、それぞれの特徴、縄張図での見分け方、現地で見るポイントを図解中心で紹介します。

この記事のポイント
  • 連郭式・輪郭式・梯郭式は、曲輪の配置を表す縄張形式
  • 連郭式は、複数の曲輪を一列に並べる
  • 輪郭式は、中心となる曲輪を周囲の曲輪で囲む
  • 梯郭式は、中心となる曲輪を端に置き、前方や側面方向へ曲輪を広げる
  • 実際のお城では、複数の形式が組み合わされることも多い

連郭式・輪郭式・梯郭式とは?

連郭式・輪郭式・梯郭式とは、本丸や二の丸などの曲輪を、城内にどのように配置したかを表す縄張形式です。

そもそも縄張とは、お城全体をどのように配置し、どのように守るかを考えた設計のことです。

縄張では、曲輪の位置だけでなく、

  • どこを城の中心にするか
  • どこに堀や土塁を設けるか
  • どこを入口にするか
  • 敵をどの道へ誘導するか
  • 城下町や街道とどうつなげるか

といったことも考えられます。

そのなかでも、曲輪の並び方に注目した分類が、連郭式・輪郭式・梯郭式です。

本丸・二の丸・三の丸も曲輪の一種です。

曲輪の意味を先に確認したい方は、曲輪とは?お城の区画と本丸・二の丸・三の丸をわかりやすく解説もあわせてご覧ください。

山城・平山城・平城とは分類する基準が違う

連郭式・輪郭式・梯郭式と混同しやすいのが、山城・平山城・平城という分類です。

この二つは、分類する基準が異なります。

分類 何を基準にするか 主な種類
立地による分類 どのような地形に築かれたか 山城・平山城・平城
縄張形式による分類 曲輪をどのように配置したか 連郭式・輪郭式・梯郭式

たとえば、彦根城は丘陵を利用した平山城であると同時に、曲輪を直線的に連ねた連郭式の城でもあります。

つまり、一つのお城を「立地」と「曲輪の配置」という別々の角度から見ることができます。

  • 山に築かれた連郭式の城
  • 丘陵に築かれた梯郭式の城
  • 平地に築かれた輪郭式の城

という組み合わせもあります。

立地による違いについては、次の記事で詳しく紹介しています。

三つの縄張形式を簡単に比較

縄張形式 曲輪の並び方 本丸・主郭の位置 簡単なイメージ
連郭式 曲輪を一列に並べる 列の途中または奥 曲輪を順番に突破する
輪郭式 中心を囲むように配置する 城域の中央付近 外側から内側へ何重にも守る
梯郭式 中心を端に置き、前方へ広げる 城域の端や奥 攻めてくる方向へ曲輪を重ねる

連郭式は曲輪を一列に並べ、輪郭式は本丸を囲み、梯郭式は本丸を端に置く違いを比較した図解

図だけを見ると、三つの形式は単純に見えるかもしれません。

しかし、実際の縄張では山の尾根、川、崖、海、街道などに合わせて形が変わります。

そのため、どのような考え方で曲輪を配置しているのかを見ることが大切です。

連郭式とは?

連郭式とは、複数の曲輪を一列に連ねる縄張形式です。

本丸・二の丸・三の丸などが、横方向または縦方向へ順番に並びます。

山城では、細長い尾根の上に曲輪を並べることがあり、平山城や平城では、土地の形や街道に沿って曲輪が連なる場合があります。

三の丸から二の丸、本丸までの曲輪が一列に連なる連郭式の縄張を示した図解

連郭式の特徴

見る項目 特徴
曲輪の配置 複数の曲輪が一方向へ連なる
本丸・主郭 列の途中または奥に置かれる
地形との関係 尾根や細長い丘陵を利用しやすい
攻め手の動き 外側の曲輪から順番に進むことになる
主な見どころ 曲輪間の堀・土塁・虎口・高低差

連郭式では、敵が城の中心へ向かうために、複数の曲輪を順番に突破しなければならない構造をつくりやすくなります。

曲輪と曲輪の間に堀や門、土塁、石垣などを設ければ、段階的に敵を足止めできます。

特に細長い尾根では、攻め手が通れる場所を限定しやすく、尾根上の地形をそのまま防御へ利用できます。

連郭式のメリット

連郭式で一般的に考えられる利点は、次のとおりです。

  • 細長い尾根や丘陵を利用しやすい
  • 敵が進む方向を限定しやすい
  • 曲輪ごとに防御線を設けられる
  • 外側から中心部まで段階的に守れる
  • 曲輪の間へ堀や虎口を配置しやすい

一つの曲輪を突破しても、すぐに本丸へ入れるとは限りません。

次の堀や門、虎口が待ち構えていれば、攻め手は何度も動きを止められます。

連郭式のデメリット・注意点

一方で、次のような注意点もあります。

  • 側面や背後の守りは地形に左右される
  • 一つの曲輪を失うと、次の曲輪が直接攻撃を受けやすくなる
  • 細長い縄張では、城内の移動に時間がかかる場合がある

ただし、実際には斜面や堀切、竪堀などを組み合わせて側面を守ることもあります。

「一列だから守りが単純」と決めつけず、列の周囲をどのように守っているかまで見ることが大切です。

連郭式の代表例|彦根城

彦根城は、南北に長い尾根を整地し、曲輪を連ねた連郭式の平山城です。

南から鐘の丸・太鼓丸・本丸・西の丸が直線的に連なり、曲輪の間には大堀切や櫓門などが配置されています。

縄張図を見ると一列に並んでいるだけに見えますが、現地では曲輪の間に大きな高低差や堀切があり、次の曲輪へ簡単に進めない構造になっていることがわかります。

尾根上に鐘の丸・太鼓丸・本丸・西の丸が連なる彦根城の縄張

輪郭式とは?

輪郭式とは、本丸や主郭を中心付近に置き、その周囲を二の丸や三の丸などの曲輪で囲む縄張形式です。

外側の曲輪から内側の曲輪へ、何重にも防御線を重ねるイメージです。

地形や城域に合わせて曲輪の形は四角形や円形や不規則な形になることがあります。

中央の本丸を二の丸と三の丸が周囲から囲む輪郭式の縄張を示した図解

輪郭式の特徴

見る項目 特徴
曲輪の配置 中心を囲むように外側の曲輪を重ねる
本丸・主郭 城域の中央付近に置かれる
地形との関係 比較的広い土地を利用しやすい
攻め手の動き 外側から内側へ防御線を突破する
主な見どころ 曲輪を囲む堀、門、橋、外郭の広がり

輪郭式では、どの方向から中心部へ向かう場合でも、外側の曲輪や堀を越える必要があります。

三の丸を越え、二の丸へ入り、さらに本丸へ向かうというように、防御線を重ねられる点が特徴です。

輪郭式のメリット

輪郭式で一般的に考えられる利点は、次のとおりです。

  • 本丸を外側の曲輪で包むように守れる
  • 複数の方向からの攻撃に備えやすい
  • 城の中心部と外郭の役割を分けやすい
  • 城下町を含む広い城域を計画しやすい

特に平地では、山の高低差を利用しにくい分、堀や土塁、石垣によって何重もの防御線をつくることが重要になります。

輪郭式のデメリット・注意点

一方で、次のような注意点もあります。

  • 広い土地が必要になる
  • 外周が長くなり、守る範囲が広がる
  • 堀・土塁・石垣などの工事規模が大きくなりやすい
  • 多くの門や防御施設を維持する必要がある

外側の曲輪が大きくなるほど、守備する兵や維持管理の負担も増えます。

輪郭式では、単に「何重にも囲んでいるか」だけでなく、外周のどこに入口を設け、どこへ敵を誘導するのかを見ることが重要です。

輪郭式の代表例|山形城

山形城は、本丸・二ノ丸・三ノ丸を三重の堀と土塁で囲んだ輪郭式の平城です。

本丸を中心に二ノ丸、その外側に広大な三ノ丸が広がり、城域全体が何重もの防御線で囲まれていました。

縄張図では、中央の本丸だけを見るのではなく、二ノ丸や三ノ丸がどれほど広い範囲を守っていたのかにも注目すると、輪郭式の特徴がわかりやすくなります。

本丸を中心に二ノ丸と三ノ丸が広がる輪郭式の山形城縄張図

梯郭式とは?

梯郭式とは、本丸や主郭を城域の端や奥に置き、その前方や側面へ二の丸・三の丸などを広げる縄張形式です。

本丸の背後に崖、山、川、海などがある場合、その自然地形を背後の守りとして利用し、敵が攻めてくると考えられる方向へ曲輪を重ねます。

本丸を城域の端に置き、前方に二の丸と三の丸を広げる梯郭式の縄張を示した図解

梯郭式の特徴

見る項目 特徴
曲輪の配置 本丸の前方や側面へ曲輪を広げる
本丸・主郭 城域の端や奥に置かれる
地形との関係 崖・川・海・山などを背後の守りに利用しやすい
攻め手の動き 主な攻撃方向から複数の曲輪を突破する
主な見どころ 本丸の背後、正面側の曲輪、大手口との位置関係

梯郭式では、城の背後や側面にある自然地形を利用しながら、攻撃を受けやすい方向へ防御施設を集中させることができます。

縄張図を見るときは、本丸の前方だけでなく、なぜ本丸をその端へ置いたのかを考えてみましょう。

梯郭式のメリット

梯郭式で一般的に考えられる利点は、次のとおりです。

  • 崖・川・海などを背後の守りに利用できる
  • 攻撃を受けやすい方向へ曲輪を重ねられる
  • 地形に合わせて曲輪を広げやすい
  • 本丸の前方や側面へ防御施設を集中させやすい

背後が急斜面や川であれば、攻め手が近づける方向を限定できます。

そのうえで前方や側面に二の丸や三の丸を置けば、中心部まで何重もの防御線を設けられます。

梯郭式のデメリット・注意点

一方で、次のような注意点もあります。

  • 背後や側面の安全性を地形に頼る部分が大きい
  • 想定外の方向から攻められると弱点になる可能性がある
  • 攻撃方向の想定が外れると防御施設を活かしにくい
  • 本丸が端にあるため、城域全体との移動距離が長くなる場合がある

ただし、実際には本丸の背後にも堀や石垣、土塁などを設けて守りを補うことがあります。

梯郭式を見るときは、「本丸の前に何があるか」だけでなく、「本丸の後ろを何が守っているか」も確認しましょう。

梯郭式の代表例|白河小峰城

白河小峰城は、梯郭式の平山城です

城内では、本丸を中心とする高い場所と、その前方や側面に広がる曲輪や城下との関係を見ることができます。

縄張図では、本丸が城域のどこに置かれ、主な入口からどの曲輪を通って近づくのかに注目すると、梯郭式の特徴を理解しやすくなります。

本丸を城域の奥に置き前方へ曲輪を広げた白河小峰城

連郭式・輪郭式・梯郭式の違い

三形式の見分け方
  • 曲輪が一方向へ連なっていれば、連郭式の特徴がある
  • 本丸を周囲の曲輪が囲んでいれば、輪郭式の特徴がある
  • 本丸が城域の端にあり、前方や側面へ曲輪が広がれば、梯郭式の特徴がある
  • 図形だけでなく、大手口から本丸までの進み方を見る

三つの違いを、縄張図で確認しやすいポイントに絞って整理します。

比較項目 連郭式 輪郭式 梯郭式
基本的な配置 曲輪を一列に並べる 中心を周囲の曲輪で囲む 中心を端に置き、前方へ広げる
本丸・主郭の位置 列の途中または奥 城域の中央付近 城域の端や奥
攻め手の進み方 曲輪を順番に突破する 外側から内側へ進む 正面側の曲輪を越えて奥へ進む
地形との関係 細長い尾根や丘陵と相性がよい 広い平地に展開しやすい 崖・川・山などを背後に利用しやすい
最初に見る場所 曲輪が連なる方向 本丸を囲む曲輪と堀 本丸の背後と正面側の曲輪
代表例 彦根城 山形城 白河小峰城

ここに注目|図形よりも「攻め道」を見る

縄張形式を見分けるときは、丸や四角といった図形だけを見るのではなく、大手口から本丸まで、どのように進む必要があるかを考えてみましょう。

連郭式であれば、一列に並ぶ曲輪を順番に進みます。

輪郭式であれば、外側の防御線を越えて中心へ向かいます。

梯郭式であれば、本丸の前方や側面に置かれた曲輪を突破して奥へ進みます。

攻め手の動きを矢印で描いてみると、三つの違いが見えやすくなります。

なお、どの形式が最も優れているというものではありません。

守りやすさは、曲輪の配置だけでなく、地形、堀、土塁、石垣、兵の数、武器、築城された時代などによって変わります。

縄張図を見るポイント

連郭式・輪郭式・梯郭式を見分けるには、いきなり形式名を当てようとするのではなく、縄張図を順番に見ていくのがおすすめです。

1. 本丸・主郭を探す

最初に、城の中心となる曲輪を探します。

近世城郭では「本丸」、中世の山城では「主郭」「一郭」などと書かれている場合があります。

縄張図の中央にあるとは限りません。

最も高い場所や奥まった場所、周囲より強く守られた場所に置かれていることもあります。

2. 二の丸・三の丸など外側の曲輪を見る

次に、本丸の周囲にある曲輪を確認します。

  • 本丸と横並びになっているか
  • 本丸の周囲を囲んでいるか
  • 本丸の前方に広がっているか
  • 山の尾根に沿って連なっているか

を見ることで、縄張形式の特徴がわかってきます。

3. 大手口から本丸までの道をたどる

大手口おおてぐちは、城の正面となる主要な入口です。

大手口から本丸まで指で道をたどり、

  • どの曲輪を通るのか
  • 何回向きを変えるのか
  • どこで堀を渡るのか
  • どの門や虎口を突破するのか

を確認してみましょう。

現在の見学ルートが、当時の大手道と同じとは限りません。

案内板や復元図を見ながら、昔の入口と現在の入口を分けて考えることも大切です。

4. 堀と土塁が曲輪をどう区切るかを見る

曲輪の境界には、堀、土塁、石垣などが設けられています。

曲輪が隣り合っていても、間に深い堀があれば、簡単に移動できるわけではありません。

縄張図では、曲輪の形だけでなく、曲輪と曲輪の間にある防御線に注目してください。

5. 虎口・門・橋の位置を見る

曲輪へ入るための入口が虎口こぐちです。

縄張図では、曲輪のどこに虎口があるかを確認しましょう。

虎口が一直線上に並んでいなければ、敵は曲輪へ入るたびに方向を変えなければなりません。

門の内外に囲まれた空間を設けた枡形虎口では、敵の勢いを止め、周囲から攻撃しやすくする工夫が見られます。

6. 地形と曲輪の関係を見る

縄張図には、等高線、崖、川、谷、海岸線などが描かれていることがあります。

本丸の背後に急斜面があれば、梯郭式のように自然地形を背後の守りへ利用している可能性があります。

細長い尾根に曲輪が並んでいれば、連郭式の特徴を見つけやすくなります。

平地に本丸・二の丸・三の丸が何重にも広がっていれば、輪郭式の特徴を考えられます。

7. 縄張形式を一つに決めつけず、特徴を探す

最後に、連郭式・輪郭式・梯郭式のどの特徴が強いかを考えます。

「この城は絶対に連郭式」と最初から決めるのではなく、

  • 中心部は連郭式に見える
  • 外郭は輪郭式の特徴がある
  • 本丸の位置は梯郭式に近い

というように、複数の特徴を探してみましょう。

資料によって分類が異なる場合は、間違いと決めつけるのではなく、見ている時代や範囲が違わないかを確認することも重要です。

🏯 現地で見るポイント

縄張形式は、縄張図だけでなく、実際に歩くことで理解しやすくなります。

現地では、次の順番で確認してみてください。

順番 見るポイント 考えること
1 案内板・縄張図 本丸や主郭はどこにあるか
2 現在地の曲輪 今いる場所は本丸・二の丸・三の丸のどこか
3 曲輪の並び 一列か、周囲を囲むか、一方向へ広がるか
4 高低差と地形 本丸の背後や側面を何が守っているか
5 堀・土塁・石垣 曲輪同士をどこで区切っているか
6 虎口・門 次の曲輪へどこから入るのか
7 攻め手の目線 本丸までに何を突破する必要があるか

まず、登城前に案内板やパンフレットで本丸の位置を確認します。

次に、実際に歩きながら、現在いる曲輪と次に進む曲輪の位置関係を見比べます。

連郭式の特徴がある城では、曲輪を一つずつ進む感覚がわかりやすいでしょう。

輪郭式の特徴がある城では、堀を越えるたびに中心へ近づく感覚があります。

梯郭式の特徴がある城では、本丸の背後にある崖や川などと、正面側へ広がる曲輪の違いに注目してください。

また、城跡では建物が失われ、曲輪跡が公園、学校、神社、道路、市街地になっていることもあります。

何も残っていないように見えても、地面の高低差、道路の曲がり方、堀跡の水路などから、かつての曲輪配置を読み取れる場合があります。

実際のお城で縄張を見比べてみよう

縄張形式を知ったあとは、実際のお城の記事と見比べてみるのもおすすめです。

小田原城では、本丸・二の丸・御用米曲輪や、複数の門を通って天守へ向かう構造を現地写真で確認できます。

高松城では、水堀に囲まれた本丸と、二の丸・三の丸、大手口、海側の入口との関係が見どころです。

丸亀城では、大手門から見返り坂を上り、三の丸・二の丸・本丸へ進むにつれて高くなる曲輪の配置を体感できます。

形式名を当てることだけを目的にせず、

「なぜ本丸はここにあるのか」

「敵はどの曲輪を通らなければならないのか」

「地形と堀をどう組み合わせているのか」

と考えることが、縄張を楽しむ一番のポイントです。

まとめ

連郭式・輪郭式・梯郭式とは、本丸や二の丸などの曲輪をどのように配置したかを表す縄張形式です。

今回のまとめ
  • 連郭式は、複数の曲輪を一列に連ねる縄張形式
  • 輪郭式は、本丸や主郭を周囲の曲輪で囲む縄張形式
  • 梯郭式は、本丸や主郭を城域の端に置き、前方や側面へ曲輪を広げる縄張形式
  • 山城・平山城・平城は立地の分類であり、縄張形式とは基準が異なる
  • それぞれに利点と注意点があり、どの形式が最も優れているとはいえない
  • 実際のお城では、複数の縄張形式が組み合わされることもある

縄張図を見るときは、まず本丸や主郭を探し、二の丸・三の丸などの曲輪がどのように配置されているかを確認しましょう。

そのうえで、大手口から本丸までの道、堀や土塁、虎口、地形を見ていくと、城がどのように守られていたのかが見えやすくなります。

連郭式・輪郭式・梯郭式は、暗記するためだけの用語ではありません。

曲輪の並び方を手がかりに、お城全体の設計を読み解くための基本的な見方です。

縄張図と現地の景色を見比べながら、

「自分が攻める側なら、どの道を通るのか」

「守る側は、どこで敵を止めようとしたのか」

を考えてみてください。

これまで広場や山道に見えていた場所が、曲輪と曲輪をつないだ一つの縄張として見えるようになり、城歩きがさらに面白くなります。

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