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国宝5城とは?姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城をわかりやすく解説

国宝5城を紹介するアイキャッチ画像。姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城の写真とともに、「国宝5城とは?」のタイトルを配置したお城の基礎講座シリーズのデザイン

たくさんあるお城の中で、国宝に指定されている天守はいくつあるのでしょうか。

結論からいうと、姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城の5城です。

この5城は、一般に国宝5城、または国宝五城と呼ばれています。

ただし、姫路城や松本城の城跡全体が国宝に指定されているわけではありません。国宝の対象となるのは、文化財として指定された天守や小天守、渡櫓などの特定の建造物です。

さらに、国宝に指定されている建造物の数や天守群の構成、外壁の仕上げ、築かれた時期、城の立地は5城で大きく異なります。

この記事では、国宝5城とは何か、現存十二天守との関係、各城の国宝指定範囲、天守の違い、現地で注目したいポイントをわかりやすく解説します。

この記事のポイント

・国宝5城は姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城
・5城すべてが現存十二天守に含まれる
・国宝に指定されているのは、城全体ではなく特定の天守・天守群
・国宝に指定された建造物の数や構成は城ごとに異なる
・国宝、重要文化財、世界遺産、史跡はそれぞれ別の制度

現存十二天守のうち国宝5城と重要文化財7城の関係を示す図

国宝5城とは?

国宝5城とは、現存十二天守のうち、天守または天守群が国宝に指定されている5城をまとめた一般的な呼び方です。

国宝5城の意味

・国宝の天守を持つ5城をまとめた一般的な呼び方
・国宝の対象は、指定名称に含まれる特定の建造物
・天守1棟が指定された城と、複数の建造物が指定された城がある

たとえば姫路城では、大天守だけでなく、3棟の小天守と4棟の渡櫓わたりやぐらも国宝に指定されています。

一方、犬山城と松江城では、それぞれ天守1棟が国宝の指定対象です。

また、天守以外の門や櫓が重要文化財に指定されている城もあります。国宝の指定範囲だけを見て、城全体の文化財としての価値を判断することはできません。

国宝は重要文化財の中から指定される

文化財保護法では、歴史上・芸術上・学術上の価値が高い建造物などが重要文化財に指定されます。

その重要文化財のうち、世界文化の見地から特に価値が高いものが国宝に指定されます。

そのため、国宝と重要文化財は無関係な制度ではなく、国宝は重要文化財の中から選ばれる関係にあります。

ただし、これは城の人気や見どころを順位づけする制度ではありません。国宝ではない現存天守や、天守が残っていない城にも、それぞれ異なる歴史的価値があります。

旧国宝と現在の国宝は意味が異なる

国宝の指定年を確認するときは、戦前の旧国宝と、文化財保護法施行後の現在の国宝を区別する必要があります。

戦前の旧国宝保存法では、現在の重要文化財に相当する建造物も国宝と呼ばれていました。

1950年に文化財保護法が施行されると、旧国宝は重要文化財となり、その中から改めて現在の国宝が指定されています。

現存十二天守の意味や全国に残る12城については、次の記事で詳しく解説しています。

現存十二天守とは?江戸時代から残る12の天守をわかりやすく解説

国宝5城を一覧表で比較

国宝5城は、国宝に指定された建造物の数だけでなく、天守の構成や外観、建っている地形も異なります。

城名 所在地 国宝指定の対象 天守の特徴 城の立地
姫路城 兵庫県姫路市 大天守、東小天守、西小天守、乾小天守、イ・ロ・ハ・ニの渡櫓の計8棟 白漆喰で統一された天守群 平山城
松本城 長野県松本市 天守、乾小天守、渡櫓、辰巳附櫓、月見櫓の計5棟 黒い外観と時代の異なる天守建造物 平城
彦根城 滋賀県彦根市 天守、附櫓及び多聞櫓の計2棟 多彩な破風を持つ三重天守 平山城
犬山城 愛知県犬山市 犬山城天守1棟 木曽川を見下ろす望楼型天守 平山城
松江城 島根県松江市 松江城天守1棟 黒い下見板張の大規模な天守 平山城

姫路城では8棟、松本城では5棟、彦根城では2棟が国宝に指定されています。

犬山城と松江城は、文化財としての員数では、それぞれ天守1棟です。

現在の文化財保護法に基づく国宝指定は、姫路城が1951年、松本城・彦根城・犬山城が1952年、松江城が2015年です。

国宝5城と現存十二天守の違い

現存十二天守と国宝5城は、同じ基準で分けられた呼び方ではありません。

現存十二天守は、江戸時代までに建てられた天守が、修理を重ねながら現在まで受け継がれている12城の総称です。

国宝と重要文化財は、文化財保護法に基づく正式な文化財指定です。

分類 意味 対象
現存十二天守 江戸時代までに建てられた天守が残る12城の総称 12城
国宝5城 現存十二天守のうち、天守・天守群が国宝の城 5城
重要文化財7城 現存十二天守のうち、天守が重要文化財の城 7城

現存十二天守のうち、国宝5城を除く7城は、弘前城・丸岡城・備中松山城・丸亀城・松山城・宇和島城・高知城です。

この7城は、便宜的に「重要文化財7城」と呼ばれることがあります。

国宝ではないから価値が低いという意味でもありません。

たとえば、丸亀城では小型の現存天守と高石垣の組み合わせを、宇和島城では藤堂高虎の縄張と伊達家が建てた天守を楽しめます。

天守については、建物の大きさや文化財指定だけでなく、城内での位置や周囲の曲輪、堀、石垣との関係まで見ることが大切です。

天守とは?役割・種類・見どころをわかりやすく解説

ここで、もう一つ混同しやすいのが日本三名城です。

国宝5城は、国宝に指定された天守・天守群を持つ5城をまとめた呼び方ですが、日本三名城は文化財指定を基準にしたものではありません。

大阪城・名古屋城・熊本城を挙げる説をはじめ、姫路城や江戸城を含む組み合わせもあり、資料や評価する視点によって違いがあります。

日本三名城とは?大阪城・名古屋城・熊本城を中心に諸説ある組み合わせを見る

国宝・重要文化財・世界遺産・史跡は何が違う?

お城を調べていると、国宝、重要文化財、世界文化遺産、特別史跡、史跡という言葉が並んでいることがあります。

これらは対象や制度が異なり、単純な上下関係で並べられるものではありません。

文化財制度の違い

・重要文化財:歴史上・芸術上・学術上、重要な有形文化財を国が指定
・国宝:重要文化財のうち、世界文化の見地から特に価値の高いものを国が指定
・史跡・特別史跡:城跡など、土地に残る歴史的・学術的価値の高い遺跡を国が指定
・世界文化遺産:顕著な普遍的価値を持つ遺産をユネスコの制度で登録

国宝と重要文化財

国宝と重要文化財は、建造物、美術工芸品などの有形文化財を対象とする国の指定です。

城では、天守、櫓、門、御殿などが指定対象となります。

国宝は重要文化財の中から指定されますが、「国宝の城は重要文化財の城より観光地として優れている」という意味ではありません。

史跡と特別史跡

史跡と特別史跡は、建造物だけではなく、城跡の土地や縄張、堀、石垣、曲輪などを含む遺跡を対象とします。

たとえば彦根城では、天守などの建造物が国宝に指定されている一方、彦根城跡は特別史跡に指定されています。

建造物の国宝指定と、城跡の特別史跡指定では、対象となる範囲が異なります。

世界文化遺産

世界文化遺産は、ユネスコの世界遺産条約に基づく国際的な登録制度です。

国宝5城のうち、姫路城は1993年に世界文化遺産へ登録されています。

しかし、松本城・彦根城・犬山城・松江城もすべて世界遺産というわけではありません。

つまり、国宝に指定されていることと、世界遺産に登録されていることは別の話です。

国宝と重要文化財、世界遺産、史跡の違いを整理した図

姫路城|白漆喰の天守群が残る国宝

姫路城白漆喰の天守群が残る国宝

兵庫県姫路市にある姫路城では、大天守・東小天守・西小天守・乾小天守・イの渡櫓・ロの渡櫓・ハの渡櫓・ニの渡櫓の計8棟が国宝に指定されています。

現在の天守群は、関ヶ原の戦い後に姫路城主となった池田輝政が大改修を進め、1609年ごろまでに完成したものです。

5重6階の大天守を3棟の小天守が囲み、それぞれが渡櫓でつながっています。

複数の天守建造物が渡櫓によって結ばれたこの構成は、一般に連立式天守と呼ばれます。

外観では、壁だけでなく軒裏まで覆う白漆喰塗籠しろしっくいぬりごめが印象的です。

屋根には千鳥破風ちどりはふ唐破風からはふが重なり、見る方向によって天守群の表情が変わります。

姫路城は「白鷺城」の別名でも知られていますが、見どころは白い外観だけではありません。

菱の門から大天守までの登城路は、何度も曲がりながら門を通過する複雑な造りです。天守へ近づいているように見えて、途中で進行方向が変わる場所もあります。

ここに注目

大天守だけを見るのではなく、小天守と渡櫓がどのようにつながっているかを確認してみましょう。

天守内部では、大天守を支える大柱、太い梁、急な階段、狭間、石落としなども見どころです。城内に残る門、櫓、石垣と合わせて見ると、姫路城の防御の仕組みがよりわかりやすくなります。

松本城|黒い外観と時代の異なる天守建造物

松本城黒い外観と時代の異なる天守建造物

長野県松本市にある松本城では、天守・乾小天守・渡櫓・辰巳附櫓・月見櫓の計5棟が国宝に指定されています。

中心となる天守、乾小天守、渡櫓は、石川数正・康長父子による松本城の整備の中で築かれたと考えられています。

松本市では、これらの建物を1593〜1594年ごろの築造としてきました。ただし、創建年代には史料上の課題もあり、現在も科学的調査を含む研究が続けられています。

一方、辰巳附櫓と月見櫓は、江戸時代前期に松平直政が増築した建物です。

戦いに備えた天守や乾小天守に、開放的な月見櫓が付け加えられているため、一つの天守群の中で時代と役割の違いを見比べられます。

外観では、白漆喰と黒い下見板張したみいたばりの対比が印象的です。

松本城は平地に築かれた平城で、水堀越しに天守群を眺められます。水面に映る黒い天守も、松本城を代表する景観の一つです。

ここに注目

大天守と乾小天守をつなぐ渡櫓、南東側に増築された辰巳附櫓と月見櫓を見比べてみましょう。

内部では、急な階段、柱や梁、鉄砲狭間などから、外観の美しさだけではない実戦的な性格が伝わります。

彦根城|小ぶりな天守に多彩な破風が重なる

彦根城小ぶりな天守に多彩な破風が重なる

滋賀県彦根市にある彦根城では、天守1棟と、附櫓及び多聞櫓1棟の計2棟が国宝に指定されています。

正式な指定名称は「彦根城天守、附櫓及び多聞櫓」です。

彦根城は、井伊直継・直孝の時代に整備された井伊家の居城です。天守は1606〜1607年ごろに完成したとされています。

天守は三重三階で、国宝5城の中では比較的小ぶりです。

しかし、屋根には切妻破風、入母屋破風、唐破風が配置され、花頭窓や高欄付きの廻縁も設けられています。

見る方向によって屋根の重なり方や外観が大きく変わるため、正面から見るだけではわからない魅力があります。

解体修理時の部材調査などから、天守は大津城から移された可能性が高いと考えられています。ただし、移築の過程や再利用された範囲には、今後も検討の余地があります。

ここに注目

天守だけでなく、つながっている附櫓と多聞櫓まで含めて、一つの防御区画として観察してみましょう。

彦根城では、天守へ向かう途中に天秤櫓、太鼓門及び続櫓、西の丸三重櫓及び続櫓などの現存建造物も残っています。

城山の高低差を利用した登城路を歩くと、天守が山上の本丸を守る建物であったことも実感できます。

彦根城跡は特別史跡ですが、これは天守などの国宝指定とは別の文化財指定です。

犬山城|木曽川を見下ろす望楼型天守

犬山城木曽川を見下ろす望楼型天守

愛知県犬山市にある犬山城では、犬山城天守1棟が国宝に指定されています。

天守には附櫓がありますが、文化財としての員数は天守1棟です。

犬山城天守は、下層部の上に小さな望楼を載せたような外観を持つ、望楼型天守として知られています。

外観は三重、内部は地上4階・地下2階です。最上階には、建物の外側を一周できる高欄付きの廻縁が設けられています。

犬山城は、木曽川沿いの独立した丘陵に築かれました。

天守最上階からは木曽川や濃尾平野を見渡すことができ、川と急斜面を城の守りに利用した立地がよくわかります。

犬山城の築城は1537年と伝わります。

ただし、現在の天守がその年に完成したと断定できるわけではありません。修理調査では段階的な改造も確認されており、現在の姿がいつ成立したのかについては複数の見方があります。

そのため、「現存天守の中で最古」と無条件に断定するのではなく、何を基準に比較しているのかを確認する必要があります。

ここに注目

下層部と、その上に載る望楼部の形の違いを確認してみましょう。

内部では、急な階段、柱や梁、石落とし、地下部分の構造などから、古い木造天守の造りを間近で見られます。

犬山城天守は、かつて成瀬家による個人所有で守られてきました。現在は、公益財団法人犬山城白帝文庫が所有しています。

松江城|黒い下見板張と大規模な現存天守

松江城黒い下見板張と大規模な現存天守

島根県松江市にある松江城では、松江城天守1棟が国宝に指定されています。

南面に附櫓を備えた、四重五階・地下一階の天守です。現在の文化財保護法に基づく国宝には、2015年7月8日に指定されました。

松江城は、堀尾忠氏が城地を定め、父の堀尾吉晴が築城を進めました。天守は1611年に完成したと考えられています。

築造年代を裏づける重要な資料となったのが、「慶長十六年正月吉祥日」と記された祈祷札です。

この祈祷札などは、松江城天守の国宝指定において、建物とともに附指定されています。

外観では、黒い下見板張と大きな入母屋屋根が目を引きます。

松江城には「千鳥城」という別名がありますが、現在の天守は装飾を抑えた重厚な姿が特徴です。

内部では、建物全体を一本の巨大な心柱で支えるのではなく、2階分をつなぐ通し柱を複数配置しています。

柱を板で覆って補強する包板つつみいたも、松江城天守の構造を知るうえで重要な見どころです。

ここに注目

天守の大きさだけでなく、南側の附櫓とのつながりや、内部で柱がどのように配置されているかを確認してみましょう。

天守台の石垣、堀、復元された櫓、城下町をめぐる堀川まで見ると、松江城が城郭と城下町を一体として築いた城であることがわかります。

国宝5城の違いを比較

国宝5城は、白い城と黒い城という外壁の色だけでは整理できません。

天守建造物のつながり方、屋根や破風、内部構造、周囲の地形を見ると、それぞれの個性がわかります。

基本情報と国宝指定範囲

城名 主な築造時期 国宝の棟数 天守群の構成
姫路城 1609年ごろ完成 8棟 大天守・3小天守・4渡櫓
松本城 戦国時代末期から江戸時代前期 5棟 天守・乾小天守・渡櫓・辰巳附櫓・月見櫓
彦根城 1606〜1607年ごろ完成 2棟 天守・附櫓及び多聞櫓
犬山城 現在の天守の成立年代には複数の見方がある 1棟 望楼型天守
松江城 1611年完成 1棟 附櫓を備える天守

外観・構造・現地の見どころ

城名 外観・構造の特徴 現地で特に見るもの
姫路城 白漆喰と複数の天守がつくる屋根の重なり 小天守・渡櫓のつながり、複雑な登城動線
松本城 黒い下見板張と水堀 戦国期の天守群と江戸期の月見櫓の違い
彦根城 多彩な破風、花頭窓、高欄 見る方向によって変わる屋根、周辺の現存櫓
犬山城 下層部の上に望楼部が載る構造 最上階の廻縁、木曽川と城山の関係
松江城 黒い下見板張と大きな入母屋屋根 通し柱、包板、附櫓、天守台石垣
5城は違いを見ると面白い

・姫路城は複数の天守建造物がつながる構成
・松本城は建築時期と役割の異なる5棟が連なる
・彦根城は小ぶりな天守に多彩な装飾が集まる
・犬山城は望楼型の構造と川沿いの立地がわかりやすい
・松江城は重厚な外観と柱の使い方に特徴がある

国宝5城はどこから巡るのがおすすめ?

国宝5城に優劣はありません。

最初に訪れる城は、自分が見たい景観や建築の特徴から選ぶのがおすすめです。

見たいもの おすすめの城
大規模な天守群と城内全体の防御 姫路城
黒い天守と水堀の景観 松本城
屋根や破風の装飾 彦根城
古い木造天守と最上階からの眺望 犬山城
黒い大天守、石垣、城下町の堀 松江城

5城とも、天守内部には急な階段があります。

混雑時には入場制限や整理券が導入される場合があり、保存修理や工事によって見学できる範囲が変わることもあります。

営業時間、料金、休館日、公開範囲、工事情報は、訪問前に各城の公式サイトで確認してください。

🏯 現地で見るポイント

国宝5城を訪れたら、天守を遠くから眺めるだけでなく、次の順番で観察してみましょう。

1. 国宝に指定されている建造物を確認する

天守1棟だけなのか、小天守、附櫓、渡櫓を含む天守群なのかを、現地の案内板で確認します。

姫路城や松本城では、複数の建造物が国宝に指定されています。

2. 天守建造物のつながりを見る

大天守、小天守、附櫓、渡櫓が、どのようにつながっているかを見ます。

建物の位置関係を確認すると、天守の入口や城内の防御動線も理解しやすくなります。

3. 外壁・屋根・破風を見る

白漆喰、黒い下見板張、千鳥破風、唐破風など、城ごとの違いを探します。

同じ城でも、見る方向を変えると屋根の重なり方が変わります。

4. 内部の柱・梁・階段を見る

柱、梁、床、急な階段、狭間、石落としは、現存天守だからこそ間近で観察できる部分です。

建てられた時期が異なる建物では、柱の太さや空間の造りにも違いが見られます。

5. 天守台と曲輪の関係を見る

天守台の石垣だけでなく、天守が本丸のどこに建ち、堀、門、櫓、ほかの曲輪とどう結びついているかを確認します。

天守だけを見るよりも、城全体の中での役割がわかりやすくなります。

修理によって交換された部材や補強の痕跡も、建物の価値を損なうものではありません。

木造建築が修理を重ねながら現在まで受け継がれてきた歴史として見てみましょう。

国宝5城の天守を現地で見るときのチェックリスト

国宝5城に関するよくある疑問

国宝5城はすべて現存天守?

はい。

姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城は、すべて現存十二天守に含まれます。

ただし、現存とは「築造当時から一度も修理されていない」という意味ではありません。

解体修理や保存修理、部材の交換を重ねながら、歴史的な建物が現在まで受け継がれています。

国宝5城はすべて世界遺産?

いいえ。

国宝と世界文化遺産は別の制度です。

国宝5城のうち、姫路城は世界文化遺産に登録されていますが、国宝5城のすべてが世界遺産というわけではありません。

城全体が国宝なの?

一般には、文化財として指定された特定の天守または天守群が国宝です。

城跡の土地は史跡や特別史跡、ほかの門や櫓は重要文化財というように、同じ城内でも異なる文化財指定を受けていることがあります。

国宝5城以外の現存天守は価値が低い?

価値が低いわけではありません。

残る7城の天守も重要文化財であり、築造年代、立地、城主、建築形式、城内での役割にそれぞれ異なる価値があります。

また、天守が現存していない城にも、縄張、石垣、堀、門、御殿などの重要な遺構が残されています。

国宝5城で一番古いのはどこ?

何を基準に比べるかによって、答えが変わります。

松本城は、松本市から「現存する五重六階の天守として日本最古」と案内されています。

一方、犬山城は古い望楼型の構造を残していますが、築城されたと伝わる年と、現在の天守が成立した年代は必ずしも同じではありません。

「城が築かれた年」「現在の天守が完成した年」「現存する部材の年代」「同じ階数や形式の中で最古」のどれを比べているのかを確認することが大切です。

まとめ

国宝5城とは、姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城の5城です。

5城はすべて現存十二天守に含まれます。

ただし、「国宝5城」は法律上の正式な文化財分類名ではありません。現存天守のうち、天守または天守群が国宝に指定されている城をまとめた一般的な呼び方です。

国宝に指定されているのは城跡全体ではなく、指定名称に含まれる特定の建造物です。

姫路城では8棟、松本城では5棟、彦根城では2棟、犬山城と松江城ではそれぞれ1棟が国宝に指定されています。

また、5城は白漆喰、黒い下見板張、多彩な破風、望楼型の構造、柱の使い方など、外観や建築にも大きな違いがあります。

天守だけでなく、石垣、堀、曲輪、門、櫓との関係まで見ると、それぞれの城の特徴がよりわかりやすくなります。

国宝指定は、城の価値を順位づけするものではありません。

重要文化財の現存天守や、天守が残っていない城にも、それぞれ異なる歴史的・建築的価値があります。

国宝5城を含む、全国に残る12の現存天守については、次の記事で一覧にまとめています。

現存十二天守とは?江戸時代から残る12の天守をわかりやすく解説

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